こんにちはスウェットじゃーじです。
外国の方と混ざって働くような職場に多くいたので今回は仕事の割り切り方について書きます。
アルバイトを始めたばかりの高校生でも、一度は感じたことがある愚痴の一つがこちら
何でこんなことまで自分がやらなきゃいけないんだ…
多分日本の労働者の愚痴ランキングトップ10に入ってくるぐらいのあるあるの愚痴です。
愚痴と書くとしょうもない事のように感じますが、実はこれは非常に大事なことで仕事の切り分けをしっかりとできていない職場に頻繁に発生する不満ポイントです。
今回は筆者が実際に外国の方と一緒に働いた際に受けたカルチャーショックと、その後の対応について紹介します。
これから個人事業主になる方には超重要
筆者は現在個人事業主として仕事をしています。
仕事の割り切りに関しては過去の経験で重要だと感じてはいましたが、個人事業主として働き始めて一層その重要性に気づきました。
もし今後起業して個人事業主になる予定の方には、かなり大事な内容になるのでぜひ参考にしてみてください。
割り切りのススメ、私の仕事とあなたの仕事
何処までが自分の仕事か??
これはかなり大事な事なのですが、ふんわりとした決め事しかない職場は多いと思います。
また「気づいた人がやる。」という小学生の掃除時間のような感覚で決めている人がかなり多いのではないでしょうか?
以前の記事で書いた通り筆者は15年以上サービス業を経験しており、その中で自分が教わる側・指導する側に立った時に、色々と仕事の割り振りを決められたり決めたりしてきました。
仕事の切り分けの重要性に気づいたのが外国人の方と働いた時だったという、今回紹介する内容はあくまで筆者の経験をもとにした話です。
※全ての外国人の方はこうだと差別や偏見を助長するような内容ではありません。
今回紹介する項目はこちら
- 日本人は仕事を区切らない傾向が強い
- 割り切らないのはトラブルの素
- 自立した仕事の仕方と事前交渉
- 社員の個人事業主化について
それではそれぞれの項目を紹介していきます。
日本人は仕事を区切らない傾向が強い
まず筆者が仕事を切り分ける重要性に気付いたのはある宿泊施設でサービスの仕事をしていた時、同じ職場で複数の外国の方が一緒に働いていました。
その時働いている現場は非常に混雑していたのであれこれと仕事を抱えて目の回るような大変さでした。
そこでとある外国人の方(Aさんとします。)に
このディスプレイ(大きな飾り)はもう使わないから壊して裏のゴミ捨て場に持って行ってくれ。
※細かく言うともうちょっと色々あります。
と頼んだらハッキリと
それは私の仕事ではないのでやらない。
と断られました。
つまり彼は「自分はサービスの仕事をしに来ているのでそういった仕事はしない。」と言う訳です。
おそらくこれを読んでいる人でも「それぐらいやってくれてもいいじゃん。」と感じる人もいると思います。
しかし「ここまでが私の仕事。」と割り切るのは非常に重要な事です。
筆者の場合は外国の方と一緒に仕事をする事が多かったので、他者との価値観の違いというのを受け入れやすい仕事環境でした。
外国の方に「なんで日本人は○○なんだ??」と不思議そうに聞かれると文化や価値観が根っこから違うと素直に感じますよね。
では日本人同士だったら価値観は一緒でしょうか?
当然世代も違えば育ってきた環境も違うので、価値観や判断基準がそれぞれで違ってきます。
これを理解出来ていない職場ほど混乱が起こりやすくなります。
仕事の切り分けの共有は重要
- 自分がどこまでの仕事をやる必要があるのか
- どこまでが自分の責任か
認識のすり合わせを行っておくこと仕事を切り分けない事で起きる混乱は解消できます。
これら仕事の切り分け、分量の確認は非常に重要なのですが、個人事業主になってから非常に良く感じることの一つに日本人はこれらの確認作業を煙たがる人が多いという事です。
ハッキリ言ってこれは完全な悪習です。
もしかしたら
なにか問題があったら全員一丸となって解決に当たるから
そこまでハッキリ分ける必要はない!!
なんてことを考えている方もいるかもしれませんが、残念ながら筆者はそんな方には会った事がありませんし切り分けがフワっとしている事で「これもやって、あれもやって」と押し付けてくる方がほとんどです。
※やってくれたらラッキーぐらいの感覚でバンバン言ってくる人もいます。
逆に言うと自分も仕事をたっぷり抱えているのにそんな周りのことまで面倒見切れますか?
バタバタするのは仕事をちゃんと切り分けていないから
では先程のAさんに断られた場面に戻して考えてみます。
冒頭で書いた通り現場は目の回る忙しさだったわけですが、なぜかと言うとサービス担当のスタッフがあれもこれもとサービス以外の仕事も行っていたからです。
もちろん臨機応変に色々な仕事を出来ることは素晴らしい事ですし能力の高さのあらわれです。
しかしそれが仕事の切り分けを怠る理由にはなりません。
もしあなたの周りやあなた自身が仕事でバタバタしてしまうのであればそれは職場での仕事の切り分けが不十分だからかもしれません。
ちゃんと切り分けてても忙しいんだよ!!という方もいるかもしれませんが、それはただの人員不足です。
大変だけど頑張って何とか回っている=上は人を入れる必要はありません。だって回ってるから。
仕事の切り分けを物凄くわかりやすく言うと
よくあることで極端な例を出すと「女性社員のお茶くみ」ですね。
お茶を汲んではいけませんという事ではなく、仮に事務として雇われていたらお茶くみは仕事ではないはずです。
事実として雇用契約に入っていることはありませんよね。
個人的にはお茶は飲みたい人間がいれるものです。
でも「暗黙の了解」としてやった方がいいのかな?
この暗黙の了解で仕事を増やしてしまう、または押し付けてしまうのが日本人的です。
空気を察してお互いがフォローしあうのは素晴らしい事ですが、仕事にそれを持ち込んではいけません。
暗黙の了解で職場を管理しようとするのは管理職の人間の甘えです。
「最初にきちんと決めておく」という頭の使い方で仕事をしていればそんなことは起きません。
割り切らないのはトラブルの素
「これは私の仕事ではないからやらない、手を出さない。」と割り切らない事はトラブルの素にもなります。
変に手を出すことで担当者の想定していない状態になってしまう事もありますし、ハッキリ言って出しゃばられると邪魔な時の方が多いです。
せっかく手伝ってあげたのに!!
こんなことを言う方がいますが、それでトラブルが起きていたらはっきり言って迷惑です。
さらに手を出した本人が「自分が正しい。」と思い込んでいるのであれば職場に不和をまき散らす可能性があります。
連携してチームで動く時はしっかり切り分ける
個人で仕事をする時と何人かのチームで仕事をする時では感覚も違ってきます。
チームで動いている時ほど自分と他人の仕事の境界線があいまいになりやすいので、チーム内で仕事の切り分けをキッチリと共有する必要があります。
これを怠っていた場合同じような仕事を行ったり来たりして進捗確認の時に愕然とすることがあります。
その様子を傍から見て「なんで確認する人間いないの?」と不思議に思ったことがあります。
自立した仕事の仕方と事前交渉
仕事をしっかりと切り分ける分、責任をもって仕事をする必要があります。
自分で仕事を受ける場合、事前にここまでが自分の仕事であるとハッキリと交渉しておくことが最重要です。
もしそれが原因で仕事がふいになったとしても、この交渉を渋る相手とは一緒に仕事をしてはいけません。
個人的に一緒に働いてはいけない企業の例は下記の通り。
一緒に働いてはいけない企業の例
- 打ち合わせで一度発注内容がハッキリと決まったのに後日送ってきた発注書で発注内容を増量してくる。
- 先方が指定した時間に行ったのに担当者が不在。
- こちらから催促の連絡しないとメールを返さない。
- 必要な書類の準備が異常に遅く、なし崩しに仕事を始めさせようとする。
- 間に入る代理店という名のピンハネ業者が異常に多い。
上記の発注量の増量に関して苦情を入れたら「正式に決まる前の草案を送ってしまいました。ヘラヘラ」と言ってきました。(実体験)
「これぐらいやってくれるだろう。」は一番の地雷
自分が発注側であろうと受注側であろうと「これぐらいやってくれるであろう。」は最悪の発想です。
冒頭の外国人Aさんのように人はそれぞれ考え方が違います。
しっかりとした共有をサボったまま自分の希望通りになってほしいというのはただの甘えです。
サービス業時代もそうでしたが日本人は「俺だったらこれぐらい気を利かせてやっている。」的発言をする方が多いです。
日本人特有の「空気を読む」が悪い方に作用した結果ですね。
相手はあなたではありません。
当たり前のことですが、これを忘れないだけで仕事の確認作業が細やかにできます。
社員の個人事業主化について
電通が社員の個人事業主化を進めているというのがニュースになりました。
社員を個人事業主として扱うというのは実は昔からあったようで、以前筆者が税務署に行った時に新社会人の女の子で「会社に青色申告のやり方習って来いって言われたんですけど…。会社の先輩もみんなそうやってるって…。」と言っている子がいました。
相談受けている係の人と周りで聞き耳を立てている人間(筆者含め)は騒然としていましたね。
その会社がどんな会社か知りませんので、社員が個人事業主として業務委託を受けるのが当たり前の業界なのかもしれません。(聞いたことないけど)
もし個人事業主になるのであれば今回紹介した仕事の切り分けが出来ないと無限に仕事を押し付けられるので注意が必要です。
社員の個人事業主化はどのような契約を結ぶかの確認が必要
社員の個人事業主化は会社と契約して個人事業主として仕事を受注することになるので契約内容の確認が重要です。
例えば体重計で有名なタニタでは個人事業主化をしても、会社員時代の社会保険料や交通費を受け取れるという事で、額面通り受け取れば単純に収入アップという事になります。
しかしすべての企業で良い待遇になるというのは考えられません。
現在コロナの影響でテレワークが推進される中、通信費(Wi-Fiの費用など)を負担する企業もあれば会社携帯(スマホ)の貸与をせずに携帯費用の支給もしない企業もあります。
ネットやニュースなどメディアではいい面ばかりを取り上げて個人事業主化を推進する流れを作っていますが、契約内容をしっかりと確認しないまま流されて個人事業主化を受け入れるのは非常に危険です。
まず個人事業主は仕事単位での契約になるので解雇も簡単です。
この場合解雇とは言わないと思いますが。
契約しなければいいだけなので、昨今話題になっている仕事をせずに会社に居座っているような「働かないおじさん」を排除するには非常に効果的。
会社側から見るとその分の人件費が他に回せるのでいい事ですが、会社の立場が非常に強くなるのでこれから社会人になる人たちには厳しくなるかもしれません。
極端に言うと他の先輩社員は新人を教育する必要性がありませんからね。(個人事業主化したら社員ではありませんが。)
教育を担当させるのであれば契約内容に盛り込む必要がありますし、その分の賃金を払う必要があります。
その時賃金の交渉は成り立つでしょうか?
ピンとこない方もいると思うので簡単に解説
社員が個人事業主になって一つの部署で10人が働いているとしたら自分以外の9人はライバル企業ということです。
新人が入ってきて仕事を教えるとしたら新規参入してきた企業にノウハウを渡すということになりますよね?
素直に教えますか?筆者なら教えません。
新人に仕事を教えて自分が契約切られたら最悪ですからね。
そもそも「教える」という業務は専門の仕事が確立される分野で、しっかりとしたマーケットもできています。
なんとなく「先輩だからやってくれるだろう。」という考え方こそ仕事の切り分けができていない他者に甘えた発想です。
世間の注目を集めやすい大企業やコンプライアンスがしっかりした会社であれば苦しくてもしっかりと対応するかもしれませんが、流行に乗って社員の個人事業主化を行った中小企業の場合新たな「やりがい搾取の温床」になるとしか考えられません。
都合よく使ってやろうという魂胆が透けて見えますが、社員を個人事業主化した場合会社側も今まで通り社員を使えるわけではないということを認識する必要があります。
個人事業主は社会的信用が得にくい
筆者の経験からして個人事業主になってすぐは社会的な信用がほとんどありません。ゼロと言っていいでしょう。
正社員の場合勤めている会社が信用を担保するため、個人事業主と比べると圧倒的に正社員の方が信用があります。
今後社員の個人事業主化がどのようになっていくかはわかりませんが先述した点を考慮した契約内容になっているかなども重要になってくると思われます。
まとめ
- 日本人は仕事を区切らない傾向が強い
- 割り切らないのはトラブルの素
- 自立した仕事の仕方と事前交渉
- 社員の個人事業主化について
今回紹介した内容はこちら。
筆者自身は今回紹介した仕事の切り分け「ここまでが自分の仕事だ。」という割り切りの重要性に気づいたのは個人事業主になってからです。
振り返ってみると仕事上のトラブルというのは切り分けが出来ていなかったが原因であったことがほとんどなので、もし現在仕事上のトラブルで悩んでいる方は一度ノートに書き出すなどして、感情抜きで仕事の切り分けについて考えてみると事態が好転するかもしれません。
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