おはようございます。ぱじ山ねまきです。
社会生活には様々な義務が生じます。
そして、義務というものはそのほとんどが双方向に発生するものです。
今回は、筆者自身のエピソードや巷で聞く状況などをもとに双方向の義務について書いていこうと思います。
義務を果たせというならそれができる環境を整えるのが果たせと言う側の義務
あまりピンとこないかもしれませんが、義務というものは一方だけに発生するものではなく、ほとんどが双方向に発生するものです。
実例を参考に考えてみましょう。
会社で社員に対して発生する義務の例(一部)
- 業務に必要な資格を取得しろ
- 有休を取れ
- 残業するな・定時で帰れ
- わからないことは聞け
- ミスなく早く提出しろ
業務に必要な資格を取得しろ
業種や会社によりますが、仕事をするにあたって資格の取得が必須のところもあります。
入社前に取得済みの場合は別として、入社後に取得が必要な場合は会社側や上司・同僚はそれができる環境にしなければいけません。
例えば
- 勉強時間を取るため定時で終業するよう仕事を調整する
- 業務時間中に勉強時間を設ける
- 直接教える
- 勉強に必要な費用(テキストや問題集の購入費用やスクールの費用など)を出す
- スクールの日を休みにしてシフトを組む
など
資格を取れと言いながら、上記のようなことがきちんと実践できている会社はどのくらいあるのでしょうか?
筆者の経験談
筆者が不動産会社に勤めていた頃、業務のため宅建の資格取得が義務と会社から言われていました。
しかし休みが不定期で普段から残業が多かったため、なかなか勉強が進められませんでした。
ところが受験申し込みも終わりしばらくした頃、会社側から突然「社内で模試をやり一定の点数未満の場合は受験禁止」と通達が出されたのです。
受験申し込みをした社員が想定より多く、受験当日に実施するイベントに人員が回せないので受験する社員を絞るという理由でした。
半年以上前に試験日公表されてるのになんでよりによって受験当日にイベントなんて打つんだよ!!
会社から義務って言われてるんだから未取得の社員は全員受けるってわかってるだろ!
結果、勉強時間を確保できるように上司と一緒に対策して勉強してきた同期は問題なく社内模試に合格し本番受験に臨みましたが、筆者はまったくそういったことがなく社内模試に落ち本番試験を受けに行くことができませんでした。
受けられないのに支払った受験費用は戻らず、勉強できていないことを上司に文句言われる。
屈辱。
筆者には勉強し試験に合格して資格取得する義務があるのに対して、会社側や上司には勉強時間を確保したりする義務があるはずなのですが、それをしないどころか受験申し込みした後に試験当日行かせないという。
これでどう義務を果たせるというのでしょう?
有休を取れ
2019年4月から有休の取得が義務化されており、対象者が取得できなかった場合は企業への罰則もあります。
そのため、現在は有休を取れる環境を整えることは完全に企業側の義務となっているのです。
全員が確実に有休を取るには、誰かが休んでも仕事が回るようにしたり気兼ねなく休める職場の雰囲気を作るといったことが必要です。
例えば
- 進捗状況やデータを細かく共有する
- 個人ではなくチームで業務を行う
- 本人以外も同じ仕事ができるよう普段から配分する
- 業務マニュアルを作成しておく
- 人員を増やす
- 有休申請時の取得理由記載を任意にする(※有休取得に特別な理由は不要)
- 有休取得に対して上司や同僚が文句を言わない(※ハラスメントに該当する可能性大)
- 簡単に有休申請・管理できるシステムを導入する
など
上司や会社が有休の取得を妨害してくる(取得させない、申請したのに認めない)場合や、取得理由を「私用のため」では認めず正直に申告しないと有休取得させないとする場合は違法です。
会社としての義務や対策を怠っていたり改善しようという姿勢がない会社は離れるべきです。
特に、有休取得の抜け道を使わせようとする会社からは一刻も早く逃げてください。
「有休 義務 抜け道」とかで検索してみてね
残業するな・定時で帰れ
ブラック企業とか過労死という言葉を耳にするようになって長いですが、そういう企業がいつまでもなくならないのは残業がなくなる環境を整えていない企業がその何倍もあるからです。
時代遅れ甚だしいですね。
残業をなくすには職場の雰囲気を変えたり時間内に終わる仕事量にするといった人的な変化が非常に重要となってきます。
例えば
- 人員を増やす
- 普段から仕事が偏らないように配分する
- 個人ではなくチームで業務を行う
- 業務の自動化を導入する
- その月の残業時間を常時把握し報告する
- 定時直前に締切間近の仕事依頼を禁止する
- 上司が率先して定時退社し帰りやすい雰囲気をつくる
- 残業は恥と認識する
- 定時時刻数分前にチャイムを鳴らす
など
人員を増やしたり仕事の配分を考え直すのは時間がかかりますが、残業しないための雰囲気やルールをつくることはすぐにでも始めることができます。
わからないことは聞け
自分の上司や先輩がこれできていないという方は意外と多いのではないでしょうか。
「わからないことは聞いてね」と言われたので聞いたら面倒くさそうにされた、そんなこともわからないのかと文句を言われた、機嫌が悪そうで聞きづらい…よく耳にする話です。
教える側は教わる側ができるようになるまで責任を持って指導する義務があります。
例えば
- 聞かれたときは必ず教わる側へ顔を向ける
- すぐに教えられないときは後で自分から声をかける
- 時間が取れないとわかっている場合は前もって伝えておく
- 指導係になった時点でマニュアルを準備する
- 自分でも調べられるサイトや資料も教える
- 教える曜日や時間をあらかじめ決めておく
など
新人や引継ぎ相手などが伸び悩んでいる場合は、教える側の態度ややり方に問題がないか振り返ってみましょう。
ミスなく早く提出しろ
日常で提出するものは様々な書類だけでなく、何かの集計データや会議資料など多岐に渡ります。
この「ミスなく早く提出しろ」というときは提出する側・させる側どちらも急いでいることが多いので、提出させる側の義務というものを忘れがちです。
例えば
- いつどんな目的で必要なのかを伝える
- 誰でも簡単に作成できるフォーマットをつくる
- 作成例と注意点をまとめて共有しておく
- マニュアルを作り共有する
- 締切日をアナウンスする
など
特に「いつどんな目的で必要なのか」が明確になっていると、実は急がなくても間に合うとか最新のデータ取得するまで作業不要といったことがわかって無駄な作業を減らすことも可能になってきます。
社内だけの話ではない
前項では主に社内での実例を書きましたが、「義務は双方向」は社外や家庭内でも同じです。
社外の双方向の義務一例
- 見積りを出す ⇔ 見積りに必要な情報を提示する
- 商品を修正する ⇔ 修正点を具体的に伝える
- 追加で発生した作業をする ⇔ 追加料金を払う
などなど
家庭内の双方向の義務一例
- 食事を作る ⇔ 味付けに文句を言わない、残さず食べる
- 洗濯する ⇔ 洗うものを洗濯カゴに出す
などなど
まとめ
具体例をもとに書いてきましたが、当記事で記載した以外でも非常に多くの場面に当てはまります。
トラブルを回避するためにも、「義務は双方向に発生するものである」という認識を忘れずに持っていたいものです。
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