時代劇初心者も楽しめるコメディ時代劇「引っ越し大名」

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我が家は自粛が始まる前から超インドア派で時間があれば映画を観ています。

今回はちょっと前に話題になった引っ越し大名を観ました。

控えめに言っても最高。

primeビデオで今見れるので見たけどかなり良かったです。

コメディタッチなノリがあるので重厚な時代劇が見たい人にはちょっと受け入れがたいかもしれませんが、お休みの日に気楽に時代劇を楽しみたい方に特におすすめ。

目次

笑って最後がちょっと泣ける引っ越し大名

映画「引っ越し大名」は土橋章宏さん原作の「引っ越し大名 三千里」

近年コメディタッチの時代劇と言えば土橋章宏さんの作品が定番になっており、「超高速参勤交代」や「サムライマラソン」などが映画化されています。

これらの作品は非常に読みやすいので筆者は昔kindleで原作を買って読みました。

2019年に劇場公開された映画で漫画アプリ「マンガワン」でコミカライズされるなど映画・小説・漫画と広く展開されていた作品としても記憶に新しいです。

引っ越し大名の見どころ

  • 主人公の成長と仲間の協力
  • 引っ越しのドタバタ劇
  • 原作にはない大立ち回り

主人公の成長と仲間の協力

本作の主要キャスト

  • 片桐春之助(主人公):星野源さん
  • 於蘭:高畑充希さん
  • 鷹村源右衛門:高橋一生さん
  • 中西監物:濱田岳さん

他にも松重豊さんが出てたり西村まさ彦さんが出てたりミッチー(及川光博さん)が出てたり。

嫁さんと見てて二人そろって「出演陣豪華じゃね?」と思わず口にしたぐらい出演陣豪華。

姫路藩の面々は色々あって引っ越し(国替え)を幕府から命じられ大慌て。

国替えは国関係者丸ごと引っ越しすることなので超大変、コミュ障の書庫番だった星野源さん演じる片桐春之介は誰もやりたくない引っ越し奉行を押し付けられます。

引き受けないのであれば切腹しろという事なのでしぶしぶ引き受けたものの何をやっていいのかわからず八方ふさがり。

人の助けを得ながら引っ越しを成功させるお話です。

通しでみると序盤は人とまともに会話もできなかった春之介が後半では難しい判断に関して人としっかり話しているのが印象的です。

引っ越しのドタバタ劇

この映画では藩の偉い人が主人公に引っ越しの準備を押し付けているので、国全体の一大事なのに押し付けた上役など他の人間はどこか他人事で協力的ではありません。

片付けろといったものは片付けない。

費用に関しても人任せ。

現実社会でも結構あることなので胸糞悪くなること請け合いです。

そんなアウェイな状態から引っ越しができるまでに持っていくドタバタ劇が非常に痛快。

思い切った片付けシーンは見ていて勉強になるシーンでもあります。

原作にはない大立ち回り

映画版では原作にはない大立ち回りの殺陣のシーンがあります。

実はこれが超見どころ!!

レビューを上げている人の中には「立ち回りのシーンで周りを守り抜けるロジックがわからない。」と言っている人もいますが、筆者的には見ごたえのあるシーンだったので一押しです。

以前紹介した「天地明察」では原作にはない立ち回りシーンは完全な蛇足でしたが、本作の立ち回りシーンは非常に面白い。

暴れん坊将軍や水戸黄門でみるようなガチガチの時代劇の立ち回りではなく軽いノリの部分もある立ち回りです。

主要キャストそれぞれのキャラが立った非常によくできた立ち回りで、特に高橋一生さんの一番の魅せ場になっています。

原作にないオリジナル展開の立ち回りで好感を持てる映画は少ないので結構感動しました。

ロジックだなんだと言ってるとこういったものは全く楽しめません。

暴れん坊将軍だって敵の4・5人が相打ち覚悟で一気に突き刺しに来たら絶対勝てませんからね。

それに映画の作中では素振り用の木刀で戦っている武士がいるのですが、剣道経験者の筆者から言わせると素振り用の木刀をぶん回して戦うなんて絶対無理です。重くてまともにぶん回せないから素振り用なんだよ。

あんなクソ重い木刀を自在にぶん回せたら真剣使うより強いわ。

逆にそれをぶん回しているというファンタジー要素も見てて面白いんです。

数字や段取りの部分が簡略化されているので原作よりも軽く見れる

原作は映画版と違って商人に水増しした引っ越しの見積もりを出されたり、金策の関係で細かい数字の説明が出て来たりとコメディタッチの中でもリアリティを持たせるため数字での解説が多く出てきます。

2時間で納めるために削る部分が出てくるのは仕方ありませんが、本作はめちゃめちゃうまいこと削ってます。

原作者と脚本が一緒というが利点がいかんなく発揮されていますね。

引っ越し大名の原作小説では勘定方の役人ともっとバチバチやりあって春之介がブチ切れるシーンなどがあるんですが、映画の全体的な雰囲気にそぐわないと判断したのかそういったバチバチやドロドロのシーンは割愛されています。

そういった雰囲気も含めて楽しみたい方は原作をご覧ください。

引っ越し大名特有のハッピーエンドの形

物語においてハッピーエンドとはどんなものかを考えた時「主人公の理想がかなう結末」というのが一つの典型的な例と言えます。

理想がかなうという意味では引っ越し大名は典型的なハッピーエンドを迎えることになるわけですが、そこにたどり着くまでの流れが非常に遠大、時間的スケールの大きなものになります。

時代劇・歴史に知識のある方であれば江戸時代の侍というのは借金をするのが一般的であったというのをご存じだと思います。

社会的階級が高くても、ある程度の役職にある武士はその地位・面子を維持するためにはかなり出費が必要になりました。

そのため商人に借金をするのは当たり前、踏み倒すのも当たり前。

本作は絶対的にお金(引っ越し費用)が足りないことをあの手この手で解決していくことがポイントになっており、藩の石高(収入)と借金と引っ越し費用と人件費の折り合いをつけていく場面が見どころです。

これが他の作品では見られない引っ越し大名だけのハッピーエンドにつながります。

基本的に最後までコメディタッチではあるのですが、引きこもりでコミュ障であった春之介が理想を成し遂げ大勢の藩士が揃う万感胸に迫る最後のシーンでは涙が出ました。

まとめ

2019年8月30日に公開されCMなど多くのプロモーションがされていた引っ越し大名。

実際に本編を観たことがなくてもタイトルだけはなんとなく知っているという方は多いと思います。

筆者は原作を読んでいたので2021年になるまで映画は見ていませんでした。

primeビデオで見れるようになっていたのでなんとなく観てみましたが、時代劇初心者にも楽しめるエンターテイメント作品で不安なく人に勧めることができる良作であると断言できます。

特に立ち回りの中でもコメディのノリを忘れないキャラクターを立てた演出というのはなかなか見ないので本当に素晴らしいと思いました。

難しく考えることなく楽しい時代劇を観てみたい方には特におすすめです。

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ぱじ山ねまきのアバター ぱじ山ねまき イラストレーター

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