世の中には何の意味もない広告でお金をかすめ取ろうとする輩が少なくありません。
少なからず役に立つならばお金をとってもいいと思うのですが、本当に何の意味もない広告というのがあります。
簡単に言うと「誰をターゲットにしているかわからない(明確ではない)広告」です。
以前の記事でインターネットの発展にネットリテラシーの習熟が追い付いていないという事を紹介しました。
今回は知識のない人間がカモにされる典型である「取材商法」を例に知識と日々の勉強の重要さについて書いていきます。
基本的に取材というのは取材される人に取材する側がお金を払うものなので、金銭の請求があったら取材商法です。
個人が使用できるお金というのは有限なので、無駄なお金を使わないように知識を増やしましょう。
取材商法にお金を払うのはお金の無駄、意味のないお金を使わない
この記事を見て始めて「取材商法」という言葉を初めて知る方もいらっしゃるかと思います。
ネットが普及してから形態を変えてきた広告商法の一つです。
パターンは何通りかあるのですがわかりやすい取材商法のパターンは大きく分けて2通り
- 最近テレビで見なくなった芸能人・スポーツ選手を使って取材して、ネットに記事を載せるパターン
- 今なら掲載費が安くなるので雑誌(ファッション誌など)・聞いたことのない雑誌に広告を載せませんかパターン
筆者が持ちかけられた多岐にわたる取材商法の方法を簡単に分けるとこの二つ。
2番は「取材」をしていないので取材商法と感じないかもしれませんが「取材商法=広告商法」なので含みます。
取材をすることやサイトや雑誌に広告を出すこと自体は嘘ではないのでサインなど合意したうえでお金を払ったのであれば、広告が自分が都合よく考えた効果を出してくれなくても文句は言えません。
取材商法は健康食品の「効果は個人差があります」と一緒で、あとから文句を言われてもなんとでも言い逃れができるように出来ています。
あとから文句を言っても「カモが騒いでるwww」としか思われないでしょう。
最近テレビで見なくなった芸能人・スポーツ選手を使って取材して、ネットに広告を載せるパターン
Twitterなどでたびたび話題になるパターンの取材商法がこちら手口。
最近テレビで見なくなった芸能人やスポーツ選手がインタビュアーとして取材をして、取材した会社のサイトのうちの1ページに載ります。
そして取材費と掲載費を請求されます。
昔ながらの一般的な広告と比べると安く感じる
最近はTwitterやインスタグラム広告が1000円(500円?)ぐらいから気軽にできるので高額に感じるかもしれませんが、ちゃんとした広告媒体に比べればはるかに安価です。
以前から新聞や専門雑誌などの媒体に広告を出していた人からすると大した金額ではないので、お金のある会社がダメもとで掲載しているというのも取材商法を助長している原因ではないでしょうか。
今なら掲載費が安くなるので雑誌(ファッション誌など)・聞いたことのない雑誌に広告を載せませんかパターン
ハンドメイドが流行し始めたころから激増した取材商法として雑誌への広告掲載です。
実際に雑誌に掲載されるので詐欺というわけではありませんが、こういった営業は大体の場合ページの穴埋めが目的です。
雑誌は広告費で成り立っているのでどうにか広告費を集める必要があります。
以下はフィクションです。
広告費確保のために数ページ埋めるように委託されている業者の場合はページの出来などどうでもよく、とにかくページを埋めなくてはいけないので広告を出すカモになるであろう人間にメールをバンバン送ります。
今なら広告費安いですよ。
他に検討されている方もいるので今のうちですよ。
安いのは今回だけですよ。
ひどい場合は掲載用の画像データから文章からすべて広告主に用意させようとします。
広告費さえもらえればいいのでかなり適当です。
広告は継続して掲載しないと意味がないので「今回だけ安い」に飛びついたところで効果がありません。
聞いたことのないような雑誌への出稿の場合はまず出してはいけません。
基本的に雑誌に広告を出す場合、ジャンルもそうですが最低限発行部数を確認します。
まずネット検索に引っかからない、発行部数不明なものはほぼ間違いなく取材商法と考えてよいでしょう。
以前Twitterでも話題になりましたがこういった取材商法業者の決まり文句は「雑誌の高い品質を保つために必要な費用」です。
そもそも見たことも聞いたこともないような雑誌に出して何になるのかと。
取材商法の広告に意味がない理由3選
これは取材商法だけでなく広告において重要なポイントです。
めちゃくちゃ規模の大きいサイトや新聞のような圧倒的なpv&部数と札束でぶん殴るような広告以外は該当するはずです。
- 効果のでるユーザーを獲得していない
- 掲載されるページ自体のpvが見込めない
- サイトサイズは関係ない
効果のでるユーザーを獲得していない
まず広告を出す場合は自分の事業内容に合った媒体に広告を出す必要があります。
トンネルの専門誌にハンドメイドアクセサリーの広告を出すの♪
極端な例ですが、この広告に効果があるはずがありませんよね。
つまりそのサイトのユーザーと合致した媒体に出さなくてはいけません。
取材商法で稼いでいる業者のサイトは効果が出るユーザーが来ない可能性のほうが高いです。
上記の例でいうと普段からハンドメイドアクセサリー関連の内容を掲載していないサイトにアクセサリーに興味のあるユーザーは来ませんよね?
これは合致するユーザーを獲得できていないサイトという事になります。
あなたがハンドメイドアクセサリーの広告をウェブサイトに出すとして「non-no(女性ファッション誌)」のWEBサイトとトンネルの専門誌のどちらに広告を出しますか?
広告効果があるWEBサイトは狙ったユーザーが来るようにサイト設計がしてあります。
つまりちゃんと広告として機能するサイトに出さないと意味がありません。
規模の大きなサイトであれば何でも広告効果が出るというわけではありません。
掲載されるページ自体のpvが見込めない
サイト全体でpv(閲覧数)が大きくても特定のページのみ閲覧されていて広告が掲載されたページは全く閲覧されないという可能性があります。
例えばサイト全体の閲覧数が月間30万pvあったところでその閲覧数のほとんどは全体ページ数の20%以下で稼いでいます。
つまりほとんどのページはサイトのボリュームを担保するためのページでしかありません。
もちろん最低限の内部リンクを貼ったり導線を作ったりと体裁を整えるためのページ作りはすると思いますが、それは他のページも同じことです。
あなたが掲載した広告のページが他の人間の広告より上にくる理由は一つもありません。
また取材商法の会社というのは他の会社にも次々と取材に行ってどんどん新しいページが更新するので、当然あなたが広告として掲載したページは埋もれていきます。
おそらくあなたが取材商法業者のサイトに広告として載せた取材ページは2週間もしないうちに1日に1人も見なくなるでしょう。
またGoogleの検索に引っかかるようにする(オーガニック検索でのユーザー獲得)にはページの手直しや定期的な更新が必要になります。
取材して広告をアップした後にあなたから掲載期間分の報酬をもらった取材商法の業者がきちんとメンテナンスするでしょうか?
後述しますがサイトのボリューム(ページ数などコンテンツ)を増やすのはネット検索上サイト側が非常に助かる事です。
※サイトのボリュームが検索に影響することはGoogleの公式も明言しています。
サイトサイズは関係ない
先述したようにサイトのpv(閲覧数)がどんなに大きくても関係ありません。(小さすぎたらダメ)
広告目的に合致したユーザーがいなければ広告効果はありませんし、その広告が1ページだけであればほぼ誰も見ないでしょう。
つまりpv(閲覧数)があまり多くなくても(少なすぎたらダメ)自分の広告を打ちたい商品と内容が合致していて広告目的に合ったユーザーが来ていることが大前提になります。
そのうえで重要なのは1ページだけの取材内容の掲載など意味の分からない広告ではなく、広告バナー・テキストリンクからキラーページへの導線とキラーページの作成です。
バナーやリンクの位置も重要になりますが流れが出来ていないのであれば、どんなに大きなサイトに広告を出しても効果は期待できません。
取材商法の断り方
うちのサイトは月間pvが〇〇万あります。
こんな感じで営業してきたらどのようなキーワードで閲覧数を稼いでいるか確認しましょう。
口頭で一個二個聞くだけでは意味がないのでだめです。
ウーバーサジェストで相手のドメインを調べれば流入キーワードが一発で出てきますが、ウーバーサジェストを使っていない人は相手に流入キーワードの一覧をExcelにまとめてデータで送るように伝えましょう。
営業の人間が流入キーワードが言えない・データを提示できないというのは話にならないので断りましょう。
ファッションモデルなどは別として、最近テレビで見ないような有名人を起用してその名前で検索数を稼いでいるようなサイトにはいくら掲載しても広告になりません。
おそらくそこまでしっかりと営業できる人間は雇っていないと思うのでこういった話になると業者側のほうが言いよどむはずです。
データを提示してきたとしても自分の商品に合うキーワードしかないのであれば広告を出す理由はないので、すんなり断れます。
まとめ
今回は取材商法に引っかかる人が減るように取材商法に対しての警鐘を兼ねて知識を勉強する重要さについて紹介しました。
冒頭で書いた通りネットなどの急速な発展とネットリテラシーの習熟の遅れの関係で、お金をかすめ取ろうとする人間が増えています。
騙されたとはいえ契約書に判を押すなど合意してしまったらどうにもならないので事前に情報を集めて勉強しておきましょう。
吟味するポイントは色々とありますが今ではネットで検索するだけでかなりの量の情報を集めることが可能です。
気になったことはすぐに検索をするようにして、急な決断を迫られてものらりくらりと時間を稼いで相手の会社名を検索するなどしましょう。
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