おはようございます。ぱじ山ねまきです。
源氏物語…学生時代に古文の授業でさらりと習ったという方も多いのではないでしょうか。
しかし授業では古文を読むための教材として扱われるので、話の内容に興味を持ったりしっかり読んだという方は少ないと思います。
そして大人になって改めてどんな話か知りたいと思ってもなかなか全部読む時間は取れない…
今回は平安時代の長編大ベストセラー源氏物語をざっくりで読める本をご紹介します。
「大摑源氏物語 まろ、ん?」がおすすめ。源氏物語をだいたいで読む
今回ご紹介するのは、小泉吉宏氏の「大摑源氏物語 まろ、ん?」。
あのひたすらに長い源氏物語を、だいたいのストーリーで見事に1冊に収めた本です。
kindleでも読むことができます。
源氏物語の書籍といえば漫画の「あさきゆめみし」が非常に有名ですね。
単行本で全13巻あるそうなので、世界観に浸りながらじっくりと読みたい方には「あさきゆめみし」がおすすめです。
逆に、話のおおすじや登場人物などをざっくりと知りたい方にはこちらの「大掴源氏物語 まろ、ん?」が良いでしょう。
「大摑源氏物語 まろ、ん?」のおすすめポイント
この本はひとことで言うと、とっても読みやすいです。
どんなところが読みやすいか、おすすめするポイントはこちら。
「大摑源氏物語 まろ、ん?」おすすめポイント
- 一帖を見開きマンガに凝縮
- せりふが現代語
- 様々な解説を多く掲載
- 絵とキャラクターがかわいい
一帖を見開きマンガに凝縮
源氏物語は全54帖(54章)あり、そのひとつひとつもそれなりに長いです。
長いだけでなく今とは価値観も常識も全然違う時代の話なので、途中から話の内容がまったくわからなくなってしまったという方も少なくないでしょう。
この本では、話のおおすじが一帖(一章)につき見開きたった8コマのマンガに凝縮されています。
あの大長編の源氏物語が、8コマ×54帖=全432コマで把握できる。
すいすい読み進めることができるだけでなく、途中で「この登場人物だれだっけ?」「これって前書かれてたコレのことかな?」なんて疑問が浮かんだときにすぐに該当のページに戻って見直すことだってできます。
そして「夕霧から手紙をブン取る雲居雁」「夕顔の花と白扇の歌」「末摘花の衝撃の容姿」などの現代でもわりと有名な一説はだいたい描かれているので、「このシーンってこの帖の話だったんだ」と気がつくこともあるでしょう。
せりふが現代語
当然といえば当然なのかもしれませんが…
この本では各帖のマンガだけでなく、解説ページでも登場人物のせりふやナレーションは現代語で書かれています。
そのため言葉の意味がわからず読み進められないということがありません。
様々な解説を多く掲載
マンガで話の内容がだいたい掴めるとは言っても、さすがにマンガだけで理解するには無理があるので様々な解説も掲載されています。
解説の内容は話中に登場する歌の現代語訳、時代背景、登場人物の相関図、当時の風習や考え方などなど。
そのため、源氏物語に関する他の本を読む際に参考書代わりにすることも可能です。
「大掴源氏物語 まろ、ん?」を片手に「あさきゆめみし」を読むとか楽しいかも
絵とキャラクターがかわいい
「大掴源氏物語 まろ、ん?」は表紙も中身もイラストがとにかくかわいい。
そして主要キャラクターの男性は、光源氏の一族は頭が栗、頭中将(光源氏の親友でライバル)の一族は頭が豆という描き分けをされています。
源氏物語は登場人物が非常に多いので、誰と誰が血縁関係か何気なく見てもわかるようにする工夫でしょう。
女性キャラクターも顔の輪郭や目元など描き分けられていますし、わかりづらいシーンでは着物に名前が書かれているので「これ誰?」というのはあまりなかったように思います。
筆者が高校生の頃のエピソード
筆者がこの本を知り入手したのは高校生の頃です。
当時、古文の授業で源氏物語が題材だった際に先生が教科書の補助教材として使用していました。
この本の該当ページのコピーが配布されていなかったら、筆者は授業でなにも理解できていなかったと思います。
そのため、もらったプリントだけでは自分には不足と思い学校帰りに本屋でこの本を自腹で購入しました。
古文と漢文が本当に苦手で…漢文は赤字を取っちゃったこともありました。古文も危なかったかも。
しかし、同じことを考えていたのは当時の筆者だけではなかったのです。
筆者以外にも同じ高校の生徒が次々と同じ本を購入していくため、とうとう本屋から高校へ「この本が指定教材なのか?」と問い合わせが入ったのでした。
翌年から本当に指定教材になったのかどうかは知りませんが、筆者が買いに行った際に比較的目立つ場所に平置きされていたのには明確な理由があったのでした。
まとめ
今回ご紹介した「大摑源氏物語 まろ、ん?」は、源氏物語の入門や忙しい方にとてもおすすめな一冊です。
まずはこの本でだいたいのストーリーを掴んでおけば、長編の著書に挑戦しても途中で挫折せずに楽しく読むことができると思います。
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