おはようございます。ぱじ山ねまきです。
刑事ドラマで度々見られる縄張り意識。
現実の警察組織でも本当にあるのかどうかは定かではありませんが、未だに根強く残っている会社は存在します。
企業の縄張り意識はどんな影響があるか、筆者の経験やインタビューを元に書いていきます。
今も残る会社内の縄張り意識
昭和~平成を経て令和となった今日の世でも、社内の縄張り意識が根強く残っている会社は存在します。
お互いに切磋琢磨し高みを目指すことにつながるのであればとても良いのですが、残念ながらそんな企業はほとんどありません。
縄張り意識が根強く残る会社で見られるのがこちら。
縄張り意識からくる影響
- 顧客の取り合い・奪い合い
- 対応のたらい回し
顧客の取り合い・奪い合い
支社や営業所の各管轄をエリアで分けている企業がほとんどだと思います。
エリア分けすること自体はまったく悪くないのですが、そこに縄張り意識が強く残っていると発生しやすいのが近隣エリア同士での顧客の奪い合いです。エリア境界線付近で特に多く発生します。
筆者も担当していた顧客を突然他の支社の人に取られた経験があります
事前に話もなく前任者と違う支社・営業所の人から新しい担当だといって突然連絡が来た経験はないでしょうか?
その場合は社内の縄張り争いから前任者が顧客を奪われた可能性が高いです。
対応のたらい回し
問い合わせするとよくあるのですが、業務内容により対応する人をたらい回しされるケースです。
●●については担当が違うのでと言って他の人につなぐやつですね。
専門性が高いものも多いので、業務や問い合わせ内容によって担当者が変わるのはまったく悪いことではありません。むしろきちんと対応してもらえるので良い場合の方が多いくらいです。
しかし縄張り意識が根強い会社だと業務を跨る場合や担当が曖昧な場合は「ウチじゃない」「ウチじゃない」となりやすく、顧客が複数の担当者の間をたらい回しにされる事案が発生する確率が高まります。
担当の分け方があまりにも細かすぎる場合でも発生しやすいですね
仕事の強すぎる縄張り意識は最終的に顧客を失う
顧客の奪い合いと対応のたらい回しで起こっていることはほぼ真逆ですが、原因はどちらも社内の根強い縄張り意識です。
そして縄張り意識が根強く残る企業は、顧客の信用をなくし最終的に顧客そのものを失うことにもつながります。
なぜ縄張り意識から顧客を失うのか
顧客の取り合い・奪い合いの場合
先述の通り、前任者が退職や異動や転勤といった正当な理由がない場合や事前に説明なく突然新しい担当者が現れた場合は、かなり高い確率で顧客の奪い合いが発生しています。
本人達は縄張り争いに勝って担当顧客が増えてヤッホーイ!かもしれませんが、顧客側から見たらどう思うでしょうか?
顧客からしたら、何の前触れもなく突然自分の担当者が変わってしまった状態です。
退職や異動や転勤といった正当な理由であれば事前にわかるはずなので前任者から挨拶もあるでしょうが、それもなく突然知らない人が新しい担当だと名乗ってやってきます。
そこに前任者の姿はなく事前の説明も当然ありません。
そんなことをする会社を信用できるでしょうか?前任者が顔なじみだったり付き合いが長かったりだと尚更です。
会社にとっては前任者とは支社や営業所が違う・管轄エリアが違うといってあっさり片付けられるでしょう。
しかし、顧客にとってはそんな社内事情で納得できるはずがありませんよね。
だって社内事情だから知りようがないじゃん
縄張り意識からの顧客取り合いの結果、その肝心の顧客には「●●社は顧客に何の説明もなく担当を替える上に前任者からの挨拶もない」という印象が残り、その会社への不信感が芽生えます。
人によっては一度や二度であればまだ許容範囲かもしれませんが、こんなことが何度も繰り返し起こると不信感から顧客は離れていきます。
対応のたらい回しの場合
先述のように、縄張り意識が根強い会社だと業務を跨る場合や担当が曖昧な場合に顧客が複数の担当者の間をたらい回しにされるケースがよくあります。
わからないことがあって問い合わせしたときに起こることが多いですね。
回り回って結局最初の部署に戻ってきたなんてことも珍しくありません。
たらい回しにされている間、顧客はどんな状況でしょうか?
担当が違うと思しき何人もの間をあっちこっち行ったりきたりさせられ、誰か新しく出てくる度に同じ説明を何度も繰り返ししなければならない。
この間は労力がかかるばかりで不明点はひとつも解決せず時間はどんどん経過する。
次第に、仕事や責任を互いに擦り付け合っているようにしか思えなくなる。
ただただ顧客の負担ですね。
担当ではないことを答えないようにとマニュアルに書かれていることもあるし、わからないことだから曖昧に対応するわけにはいかないという認識も正しいです。
しかし、たらい回し状態に陥ると上記のように擦り付け合いに見えて顧客の不信感が高まってしまうのです。
また顧客自身の負担が少ない同業他社へ顧客が流れていくことも有り得ます。
縄張り意識には顧客が巻き込まれる
ここまでに書いてきたとおり、根強い縄張り意識は社内抗争ではとどまりません。
BtoBだろうとBtoCだろうとなんらかの形で顧客を巻き込みます。
そもそも顧客は支社や営業所や管轄エリアがどこだの担当業務が何だのという点では見ません。
「◆◆担当の○○さん」ではなく「●●社の○○さん」という見方をします。
つまり、なに担当の誰であろうと同じ会社の者であれば「●●社の人」という括りで見ます。
顧客と関わった人の印象がそのまま会社の印象となるのです。
まとめ
競争心から結果を出すことにつながる人もいますが、全ての人がそうではありません。
社内抗争や縄張り争いに精を出すくらいなら、自分自身を高める方に目を向けて勉強しましょう。
縄張り争いに関わりたくないのに巻き込まれてしまうのであれば、転職して逃げる道もあります。
社内の方にばかり意識が向いて社外・顧客に目が向かなくなってきたら、一度立ち止まって冷静に周りを見るように心がけましょう。
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